制作の流れ

壁画制作の工程の代表的な流れです。

割愛できることがあったり、より深く掘り下げなければならないことがあったりと、プロジェクトによって対応は異なります。

ごく大雑把には、
 打ち合わせ  原画  制作  となります。

壁画制作工程 詳細

1. 取り組み・仕様

意図や目的、完成イメージ、方向性を決めていく過程

打ち合わによりどのような取り組みを行うのかを決定していきます。設定や物語を構築していく最初のステップです。
完成イメージは「壁画である」「パネルを取り付ける」といった基本の仕様に基づきます。
具体的な提案がなく、漠然としたイメージから徐々に進めていくこともよくあります。
たとえば、絵を描くのか、色彩を考えるのか、など大枠すらない状況からの出発もあります。
すでに完成イメージをお持ちのの場合はこの過程は不要、ダイレクトに話が進みます。

2. 方向性の確認

ラフスケッチ、参考事例や写真を用意しての打ち合わせ

簡易的な構成図やラフスケッチを作成するなど、完成のイメージを少しずつ構築していきます。
調査、研究、取材などが必要な場合にそれらを行う工程でもあります。
大体のイメージを掴んでいく過程。
ラフスケッチなど具体的なイメージを作り出す過程として重要です。
すでに明確な原画イメージが提示されている場合は省略されます。

3. 完成イメージの構築

デザイン、原画、元絵、サンプルの作成

イメージが固まると、より具体的な原画やサンプルエスキースを作成します。完成に近い状態での提出となります。
原画の完成度は必要に応じて、大体の構図を確認出来るものから、図面レベル、仕上がりと同等規模の完成状態までさまざまです。
承認などシステム上の都合により、エスキースや途中原稿が必要な場合が発生します。そういうときには、必要な原画やサンプルを作成します。

4. 制作 – 原稿・下絵

制作の最初は実際に使用する原稿、下絵の作成から、壁画制作のための完全な原画、原寸の下絵原稿の作成です。

比率の正確な原画、原寸大の下絵、あるいは絵ではない場合は実寸サンプルボードの作成といった工程です。制作・施工を進める上でのシステマチックな原画、原稿作成の工程です。

原稿を作ってそれをトレースする作業ですが、下絵の難易度によっては工程を省略できる場合もあります。

5. 制作 – 支持体と下地

壁やパネルなど描かれる物(支持体)の調整や下地処理、地塗りなど
壁画の場合は壁の下地、下地塗装など、パネルやカンヴァスの場合はその支持体の調整などが重要な工程になります。

下地や支持体の調整をしたあと、下塗り材のジェッソを複数回塗り重ね換装させます。感想と研磨を繰り返すため、ここで数日間以上の日数が必要になる場合もあります。この工程を最短にしなければならない曲面もありますが、長期保存のためには省略しないほうがよいでしょう。

6. 制作 – 実制作

壁画の実制作工程

本制作。数日以内に完了するものから数ヶ月にわたる制作までさまざまな制作工程があります。
現場施工、アトリエ制作、パネル、CG原稿と制作の種類も千差万別です。

壁画制作:期間について

制作期間は制作面積やその目的、何を描くかによって大きく変わりますが、デザイン・原画工程に数日以上必要になります。

一般的な壁画制作は、数日間〜1週間程度に収まるケースが多くあります(面積:数平米、比較的簡易な商施設用壁画)

比較的ハイグレードな御依頼では、原画工程に数ヶ月、実制作に1〜2ヶ月というケースが見られます。
上記「制作の流れ」で記した工程がすべてフル稼働すると長期のプロジェクトとなります。

壁画制作:予算について

描く内容によって平米単価は大きく変わります。
とりわけ、[何を描くか] と [描くものの密度やグレード] によって左右されます。

例えば一般的に以下のようになります。

【原画・デザイン費用】 + 【準備工程】 + 【現場経費】 + 【平米単価】 +【諸経費】

※ 15平米を越える面積の壁画の場合、一般的には平米単価を用いた見積もりになります。
※ 数平米の面積の場合は平米単価を用いず、制作日数に基づいた一式での計算になるケースがあります。
※ さらに小品の場合は号数による計算になります。
具体的な数字をご希望の方はお問い合わせください。制作場所、制作意図、内容、面積などをお知らせいただければ概算が出るかもしれません。

あらかじめご予算が決まっている場合、その予算内での最善を尽くす方法を特に近年は考慮しています。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

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